桃子は道路に出ると体がぶるぶる震えて動く物から目が離せない。
前は飛びかかっていたけど、今は飛びかからずに居られるようになたから
桃子なりに学んでいるなぁ~と思う。
でもやはり今も「ガクガクぶるぶる震える桃子」
こちらのコレクションのタイミングが間違うと「ぎゃぎゃん!」と叫んで我を忘れる桃子。
「NO」を伝えながらこの桃子の心理とか精神状態って
人間に置き換えたらどんな風なんだろうなぁと「私の経験」の中で探していた。
擬人化して同調するのは駄目だけど
「動くものへの執着」とか震えや固まるのは犬の生理現象
・・・だけだとなかなかインストールされなかったりする。
「怖い・警戒」って一言じゃなくて、もっとこう「具体的にしっくり」来るもの・・・
「 駄目だってわかっているのに”怖くてしてしまう”事(本能) 」
・・・う~~~~ん
・・・高所恐怖症の人が吊り橋渡れない心境?
いや・・なんかちょっと違うな。
で、「あ~~~こんな感じか」ってのを最近見つけましたw
先日1泊2日で友人達が我が家に集まり
その中に3歳~7歳のチビっこ4人。
桃子と会うのは3回目で
- 室内では走らない
- 桃子の目を見ない
- 撫でる時は横から体を撫でる
を教えたけど犬と生活していないチビ達
1回目(桃子7ヶ月?)は全員桃子が怖くて近寄れず目が合っただけで泣き叫び逃げるので2階で遊んで貰った。
2回目(桃子1歳2ヶ月)は4歳?の女の子1人が何故か
「桃かわいいね~~、ほ~ら行くよ~」なんて姉御気質を見せ桃子のリードを持って室内でお出かけごっこをするようなった。
そして先日(桃子1歳5ヶ月)は4歳の女の子に釣られて3歳と7歳の女子達が桃子を撫でたり近づいたりできる様になった。
「桃子かわいいね~~ほらすわってごらん、ね?かわいいでしょ?」なんてやっている(笑)
でも
桃子が動かないで寝そべっている時は寄ってきてリードを持って連れまわして
桃子がちょっとでもテンション上がってくると怖くなるらしい。
桃子には勿論「NO、離れろ」と伝えながら
チビにも「せっかく寝てる時に友達から無理やり首の紐引っ張られたらどう思う?
引っ張られたから遊んでくれるんだ~と思って近くに寄ったら「怖い」って言われて逃げられたらどう思う?」とか説明。
「怖かったら近づくな!」と教えても子供は3秒前の事をすぐ忘れる(笑)
前置きが長くなっちゃったけど
そんな状態の中で私がトイレかなんかでちょっと目を離した隙に庭から子供達の凄い叫び声。
(あ、大人6人居て、私が離れる時はその中の一人にトレカラを渡しています)
慌てて裸足で庭に出る
子供4人が庭に散らばって叫びながらパニック状態で逃げてる。
桃子を探すと7歳の女の子がリードを持ったまま離せず壁にへばりついてこれでもかってくらいに叫んでいる。
桃子はというと「なんだなんだ?」と彼女の臭いを嗅いでいる状態で
攻撃も興奮もしていなかったので子供達の手や体を先に確認。
でも恐怖スイッチの入った子供たちは
桃子が体の向きを変えただけでパニックで逃げ惑うのをやめられない。
「きゃーーーーーっ!!!こわいこわいこわい!助けて!!」という一人の叫び越えが
他の子供の恐怖を煽り他の子供が叫んだり走り出したり。
「動くなっ!!!静かにしなさいっ!!!」
・・・と大声で一括。
チビ達は私の声にびっくりしてビクっと固まった。
リードを離せない子にリードを離すよう言いポトっと落としたリードを私が拾う。
もう一度子供たちに桃子から噛まれたか聞いてみたら皆首を横に振る。
桃子が何か悪い事や痛い事をしたかと聞いてみたら「近づいて来た」と。
そりゃ、リード引っ張って室内から庭にわざわざ出したんだから当たり前でしょ、と。
「桃子が怖いなら部屋に入りなさい」と言ったら
堰を切った様に走り出そうとする子供達。桃子がそれに反応。
「走らないっ!!歩く!!」
と又一括。
時間にすると1分ぐらい。
一括しながら思う。
「怖いのに走らない・・・って難しいよなぁ」
と(笑)
親達は「怖がるから駄目なんだ」と子供に教えていたけれど
「怖がる」事は悪くないと思う。
だって「怖い」んだから仕方がない。
大人が「怖がる必要は無い」って事と「犬との正しい接し方」をいくつも経験させる事で
子供達は学んでゆくんだなと思う。
で・・・少し脱線しかかっていますが
「桃子の道路での心理」
リードを手から離す事も出来ず、
桃子がこちらを向いただけで
「きゃーーーーーっ!!!こわいこわいこわい!助けて!!」と
叫びまくり逃げまどい走ってしまうパニック状態の子供達
・・・の状態にとても良く似てるんじゃないかなと思い当った。
結局は
チビ達に「動くな!走るな!静かに!」と伝えたのと同じで
「追うな!見るな!下がってろ!」を伝える事に変わりはないんですが
「興奮」の中の「恐怖・警戒」
「恐怖・警戒」の中でもどんな心理なんだろうと具体的に「私が理解できる様に」想像すると
「あ~~あん時の子供達と同じか」…と
心もちなんとな~~く冷静に桃子が見れるようになった。
「今回も伝わらなかった、どうしてだろう」と凹むよりも
「まぁ経験、経験」と思うようになった。
4人のうちの1人に6歳の男の子Tが居る。
この子はま~~~ったく桃子が駄目。
4歳の妹を盾にして逃げる。
4歳の妹にリードを持つよう命令して自分が逃げる。
「そんなにビビらなくても大丈夫なんだよ」って事を教えてあげたいけど取り付く島もないくらい速攻逃げる。
このTのガクブルと桃子のガクブル、
どっちが早く克服できるかな~~なんて密かに楽しみ。
回を重ねるごとに桃子も子供や人に構う回数が減っている。
別の部屋に「隔離」する事は一番簡単だけど
こういう機会に私も桃子もチビ達もお互いのキャパを広げてゆきたいなぁと思います。
あーーーー!
書きながら思い当った事があともう一つ。
もう十数年も前の事。
ビル丸ごとお化け屋敷になっている1時間コースのアトラクションがあって
徒歩で懐中電灯持ちながらゴールを目指すんですが
幽霊っていっても人間ですよ。
多分ただのバイトですよ。
そんな事分かり切ってるのに
後ろから追いかけてくる幽霊に向かって
彼が私を押してのけて、出口に一人で猛ダッシュ
↓
あげく滑ってコケル
という失態をやらかした。
口あんぐりで思わず幽霊と私、出口前で目を合わせた。
「だって怖いんだからしょーがないじゃん!」という彼。
だーかーらーーー、あれ人間だからね!!
「あ~~~この人いざって時はこうやって一人だけで逃げるんだな」なんて20歳くらいの私は思ったんだっけ。
彼のあの時の失態と桃子の行動を重ねて観察すると笑えるな。
「 駄目だってわかっているのに”怖くてしてしまう”事(本能) 」
・・・あれ?なんか違うかな。
擬人化・・・しすぎかなぁ・・・うーーーむ。
でも、あのチビっ子パニックの時
私は
「怖がるな!!」
とは思わなかった。
興奮状態の子供に届くように「どうするべきか」を
ドスを効かせた声の大きさと強さで冷静に一瞬で伝えた。
あ~~~、「伝える(コレクション)」ってこういう事なんだろうな~~と思った。
人間に対してはどうするべきかって分かるんだけど
犬だとやっぱり分からなくなる事が多いな~~~~~